9月28日から開幕する第74回国民体育大会「いきいき茨城ゆめ国体」。各競技の選手らが県代表の切符をかけて熱い戦いを繰り広げる中、藤沢市からも県代表として国体への出場を決めた選手がいる。夢舞台を目前に控えた、若きアスリートに意気込みを聞いた。
ビーチバレー 中田澪さん(18)完全燃焼で日本一目指す
今大会から正式種目となったビーチバレー18歳以下の部「少年女子」に県代表として出場が決まった。湘南台高校女子バレーボール部ではエースとして活躍したが、インドアの6人制では3年間全国への切符を手にできなかった。高校生活の最後にビーチバレーで完全燃焼、全国一を目指す。
2人制競技のビーチバレー。ペアを組むのは鶴嶺高校(茅ヶ崎市)の越谷海月さん(18)。こちらも同校のエースアタッカーだ。両校は顧問同士が知り合いということもあり4年ほど前から夏合宿など、合同練習することが多く、2人は学校は違うがお互いを認め合う仲だった。
今年6月、湘南台高校は全国高校総体県大会を3回戦敗退という結果で終わる。3年生は大会後に部活を引退するが、顧問の子安政宏教諭から「ビーチバレーで国体を目指してみないか」と誘われ、挑戦を決めた。やるなら上を目指したいとライバルだった越谷さんに自身から声をかけた。
7月に開かれた国体予選会には県内から36チームが出場。優勝候補の横浜隼人が準決勝で敗れるという波乱はあったが、中田越谷ペアは、息の合ったプレーで他を圧倒し県の頂点に立った。
中田さんは越谷さんを「流れが悪い時に雰囲気を良くしようと声かけが心強かった」、越谷さんは中田さんを「勝利に対するこだわりが強く、引っ張ってくれる」と信頼を寄せている。
子安監督によると、両校は海が近く部活の一環としてビーチバレーを取り入れている。そうした環境や砂地での経験の多さが、ペアの強さにもつながっているという。
「インドアとは違って身長の差が勝負を左右しない。戦術を考えること」がビーチバレーの魅力といい、「まだまだ伸びしろはあるので、技術や戦術を鍛えて国体に臨みたい」と抱負を語った。
器械体操 吉原諒真さん(18)チーム一丸となり、頂点へ
来月11日から茨城県で行われる国体へ出場を決めた神奈川県チーム。先月、千葉県で開催された関東ブロック大会で団体4位入賞を果たし、全国への切符をつかんだ。5人1チームで、その一翼を担うのが藤沢翔陵高校3年生の吉原諒真さんだ。「チームとして次に進めるのはうれしいけど、個人の出来は納得できるものではなかった。チームの足を引っ張ってしまったので、本選では実力を発揮したい」と話す。
団体戦はゆか・あん馬・つり輪・跳馬・平行棒・鉄棒の6種目を5人全員がそれぞれ行い、合計点数で順位が決まる。関東ブロックでは、得意とするゆかで2回ミスをしてしまい、思うような結果を出すことができなかった。場所ごとに器具が異なるため、練習でコンディションを合わせられるかどうかも勝利の大きなポイントだという。吉原さんは「現地での前日練習で器具になじめなかった。気持ちの弱さが本番にでてしまい、いつも通りの演技が出来なかったのが悔しい」と振り返る。
体操を始めたのは小学1年の頃。サッカーや野球、水泳も経験したが、一番のめり込んだのが体操だった。現在は週5日、部活で3、4時間練習に励む。
高1の時には学校として初めてインターハイ出場も決めるなど、部にとって欠かせない存在。どうすれば技ができるようになるのかを考え、思い通りに身体が動かず四苦八苦しながら、技術を磨いている。大会でも自分より実力が高い選手の動きを見たり、技のやり方を聞いたり、常に学ぶことを忘れない。
現在は本大会へ向け、普段の練習と同じ流れで挑めるよう、調整期間にはいっている。中学時代から共に戦ってきた仲間と一致団結し、頂点へ。「1年の時は本大会で予選敗退だったからリベンジしたい。チームの勝利に貢献できる演技を披露したい」と意気込みを語った。
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