藤沢市主催の初級者向け英語講座で講師を務めた ジェシー・ニューボールドさん 鵠沼東在住 45歳
まずは話しかけてみて
○…英語を学んできても、いざ外国人と話そうとすると躊躇(ちゅうちょ)してしまう。そんな人たちの背中をそっと押す英会話講座を先頃ボランティアで企画した。当初予定した定員は30人程度だったが、6倍近くの申し込みが殺到する盛況ぶり。この日のために作ったオリジナルテキストや動画も参加者から好評を博した。「藤沢はお世話になってきた街。だから今度は自分が恩返しできたら」。きっかけはそんな思いからだった。
○…折しも来年は東京五輪。セーリング競技が行われる江の島にも、世界各国から選手や観客が訪れる。市民が世界とつながる好機、自らもそう捉えた。英会話講座ではあったがその実、伝えたかったのは「英語は完璧じゃなくていい」ということ。「仮にうまくコミュニケーションが取れなくても大丈夫。貴方の笑顔で藤沢市が温かくおもてなしにあふれる街なのだと、相手に伝えることができるから」。そう言って朗らかな笑みを浮かべる。
○…米国カリフォルニア州の出身。来日して早15年ほどになる。潮風がほおをなで、海面にはセールがはためく街。藤沢を居に選んだのも、どこか故郷と重なる光景があったからかもしれない。移住して間もなくは友人がおらず苦労も重ねたが、「一緒に音楽をやろうと声をかけてくれたり、食事に誘ってくれたり。街の人たちの温かさにも助けられた」と振り返る。
○…現在は英会話講師を派遣する湘南インターナショナルサービスの代表を務める。ボランティアの話をするとスタッフも関心を示したといい「今度は一緒にできたら」と次回開催にも意欲的だ。たった一言の会話でもそこから関係性が生まれ、世界が広がるかもしれない。「その意味では五輪は大きなチャンス。まずは気軽に話しかけてみて」と呼びかけた。
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