東京五輪から新種目に採用されたサーフィンで、代表候補として出場を目指す藤沢市出身の選手がいる。プロサーファーの脇田紗良さん(17)。残る出場枠は一つと狭き門だが、昨シーズン大きな飛躍を遂げた。獲得がかかる4月のジャパンオープンに向け「全力でチャンスをものにしたい」と意気込んでいる。
「色々な難易度の波があるから『サーフィンの道場』って呼ばれているんですよ」
九十九里浜(千葉県)の南端に位置する釣ケ崎海岸。自身にとっての”ホーム”で、東京五輪のサーフィン競技会場でもある。
昨シーズンは五輪出場が視野に入った年でもあった。昨年9月、宮崎県で開催された五輪選考を兼ねた世界選手権「ISAワールドサーフィンゲームス」に日本代表選手として出場。出場権の獲得こそならなかったが、2カ月後の米カリフォルニアで行われた世界ジュニア選手権では優勝争いを演じて見せた。
昨シーズン終了時点で世界ランクは56位から16位に急上昇。日本人女子選手では3位につけた。「成績は残せたけど、惜しいところで負けたり悔しさも残った。色々なことを学べた1年だったと思う」と振り返る。
近年、日本の女子サーフィンでは若手の実力派が台頭しており、同世代が切磋琢磨している。出場枠を巡っては、茅ヶ崎市出身の松田詩野選手(17)がすでに条件付きで代表権を獲得。現状、自身が出場するには4月に行われるジャパンオープンに出場し、優勝することが不可欠という。ただ狭き門だとしても「自分がやるべきことをやるだけ」と気後れはない。
最高峰目指し
父と兄もプロサーファーというサラブレッド。小学3年生からハワイに移住し、世界のトップ選手を目の当たりにしてきた。「サーフィンはたぶん唯一、プロもアマチュアも一緒の環境で出来るスポーツ。その分すごく刺激をもらえる」と競技の魅力を話す。
現在は釣ケ崎海岸を拠点に世界を転戦。目標は現在参戦する「WQS」の上位リーグで世界最高峰のツアーとして知られる「WCT」入りだ。「そこで結果を残すことができれば、五輪でメダルも狙える」。将来的にはそんな青写真も描く。
憧れの選手が一堂に集う東京五輪。厳しさを増す出場権争いだが、チャンスを棒に振るつもりは毛頭ない。
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