全国でも屈指の来場者数を誇る片瀬西浜・鵠沼海水浴場が、水質や環境が良好で安全なビーチに与えられる国際認証「ブルーフラッグ」の取得を目指している。海の家を運営する江の島海水浴場協同組合が準備を進めており、実現すれば国内5例目。環境や安全面での取り組みをアピールすることで魅力向上につなげたい考えだ。
ブルーフラッグは国際NGO「FEE」(国際環境教育基金)が実施する認証制度。利用者の環境教育や水質基準、ごみ箱・トイレの設置、ライフセーバーの配置などをクリアすることで、その証明となる旗をビーチに掲げることができる。
取得後は国内審査委員会が定期的な審査を行い、1年ごとに更新。高い格式と誘客が期待でき、現在世界50カ国約4千カ所が認証を受けている。国内では2016年4月に由比ガ浜海水浴場(鎌倉市)と若狭和田海水浴場(福井県高浜町)が初めて取得した。
昨年12月に認証を取得した海水浴場関係者によるシンポジウムが江の島で行われたことなどを機に、同海水浴場も取得に向けた検討を開始。関係者によると、中央の約200mは漁業関係者による地引網と、サーフィンなどマリンスポーツのエリアとし、両サイドを合わせた約1Kmがブルーフラッグの対象エリアとなる。現在手続きを進めており、11月の申請、来年5月の認証を見込む。
環境省のまとめによると、2018年度西浜の来場者は約101万4千人で全国トップ。ただ、近年はレジャーの多様化などを背景に来場者数は全国的に減少傾向にある。
森井裕幸理事長(63)は「湘南ブランドに寄り掛かるだけでなく、新しい価値の創出は欠かせない。SDGs(持続可能な開発目標)という時代のニーズもある。皆で海を守り、次世代に残す契機にしたい」と話した。
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