政府の観光支援事業「Go To トラベル」の対象事業に今月から東京発着の旅行が追加されたのを機に、江の島観光にも宿泊施設を中心に追い風が吹いている。施設関係者によると、今月に入ってから予約が急増しているといい、週末はほぼ満室になる施設も。一方、9月以降、参道の賑わいも戻りつつあるといい、関係者らは「行楽シーズンの本格的な客足回復につながれば」と期待している。
10月に入って初の週末となった3日、江の島仲見世通りは家族連れやカップルなど多くの観光客で賑わっていた。
「おもてなしもお客様がいらしてこそ。週末はようやく自分が知る江の島に戻ってきた」
島内にある老舗旅館「恵比寿屋」支配人の沼倉和也さん(55)は胸をなでおろす。新型コロナの影響で5月はひと月休館し、6月も前年比2割程度の客入りと厳しい状況が続いてきたが、10月に入ってから問い合わせが急増。11月までの週末は24室ある部屋が予約でほぼ満室になった。元々3割近くが都内からの宿泊客といい、沼倉さんは「GoToを機にお客様が戻ってきていただけたのでは」とみる。
また仲見世通り沿いにある「岩本楼本館」では宿泊客の9割がキャンペーンを利用しているといい、予約状況も回復しつつあるという。
この日、制度を利用して都内から宿泊に訪れた大学生(22)は「コロナが落ち着いたら江の島に来るのを楽しみにしていた。制度のおかげで宿のグレードも上げることができたのでお得感もある」と話す。
経済効果に期待
一方、「GoTo」による経済効果は今のところ限定的なようだ。同制度には旅行代金の15%が買い物や飲食に使える「地域共通クーポン」が含まれるが、現状同商店街で使える取扱店は数えるほど。
江の島観光会の二見将幸さん(52)は「(取扱店の)申請が煩雑で登録に時間がかかる。利用客と店舗双方にメリットがあるので、取扱店が増えていけば」と期待する。
実際、新江ノ島水族館では先週末に200枚近いクーポンの利用があったといい、同館担当者は「予想以上の利用があった。これから県の補助もスタートするので、集客にむすびつけたい」と話した。
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