藤沢市民会館近くの石上交番が3月末に廃止されることに伴い、4月1日から神奈川県警は同地域に警察車両を交番代わりにする「アクティブ交番」を配備する。現場の人員不足などを背景に、臨機応変に活動できる新たな交番のスタイルとして定着を図る。
アクティブ交番は、専用のパトロールカーを交番代わりにする県警独自の取り組み。普段は所定位置に駐車し、張り出したテントの下に机といすを設置。拾得物の届け出や住民からの相談受付など、これまでの交番業務を引き継ぐほか、事案発生時には現場へ向かい、地域一帯のパトロール活動も行うパトカーの役割も担う。
藤沢市内での導入は、藤沢署の1台で乗車は2人態勢。平日のみの運用で、午前10時から正午頃までを奥田公園(鵠沼東)、午後2時から4時までは新林公園(川名)を定位置とする予定。
石上交番は1974年に設置されたが、2000年に藤沢駅南口交番開設後は事故事件の取扱件数が大きく減少し、09年からは日勤制交番となり、夜間は藤沢駅南口交番やパトカーの勤務員が地域の事案を取り扱っていた。廃止後の跡地や建物は県に引き継がれる予定で、詳細は未定。藤沢署内の交番数は1つ減り、11カ所になる。
神奈川県警では19年に策定した「県警察交番等整備基本計画」の中で、交番の人員不足や施設老朽化などを背景に、29年度までに県内の交番数を統廃合し、現在の471から400カ所ほどへ減らす計画を進めている。今回設置されるアクティブ交番は12カ所。今後、順次試験運用し、新たな地域防犯のあり方を模索する。藤沢署は「形は変わっても引き続き地域防犯に努めたい。地域に親しまれるアクティブ交番になれば」と話した。
本鵠沼在住の女性は「交番が無くなると聞いてはじめは驚いたが、公園に警察官がいてくれるのは防犯上でも心強い」と話した。
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