「被災時の安否確認は時間との勝負」。そう語るのは湘南台の四辻大塚自治会会長神山(こうやま)孝雄さん。同自治会では安否確認の早さを追求する中で、会員世帯の軒先やベランダに共通の旗を掲げて安否の目印とする「防災旗」に行きついた。7日に行われた訓練では、約700の総世帯のうち、500超世帯が参加。安否確認をおよそ1時間で終わらせた。
時間へのこだわりは、災害時の地域医療体制を受けてのことだ。藤沢市医師会では、災害時の地域医療機関の対応として、地域対応の目安を4時間とし、その後は、市内10カ所に設定した拠点病院に集まり、広域的な医療体制に移行するとしている。同自治会ではこの「4時間」を超えると、治療や医療的なケアが必要な場合でも拠点病院に行かなければならず、負担が増加すると判断。短時間で安否確認を行い、必要な支援ができる仕組みを作った。
「全戸訪問で安否確認をしていた時は、4、5軒で30分以上、全体で何時間もかかっていた。今では1時間ほどで確認ができるようになっている」と神山さんは手応えを感じている。
また、自治会と老人会、民生委員と協力して、独自に避難時の要支援者名簿を作成。市からも同様の名簿が渡されているが、転出入や入院など世帯状況の変化に対応していないことがあった。同地区では最新の状況を把握するため、3者で情報交換をし、3カ月に1回、名簿を更新している。「安否不明になると人も時間もとられる。手遅れが生じないように」と神山さん。
そのほか啓発冊子やホイッスルの配布、気軽に参加できる防災サポーター制度など独自の防災対策も展開。神山さんは「自治会の最大の役割は、安全安心。活動が地域に伝わることで、入会したいという方も出てきた。加入率向上にもつながる」と力をこめた。
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