羽鳥にある国登録有形文化財「旧三觜八郎右衛門家住宅」の主屋を、360度カメラを使って記録したVR(仮想現実)映像がこのほど完成した。住宅開発で建物が解体の見通しとなる中、地域の歴史を後世に残そうと、明治地区郷土づくり推進会議が湘南工科大の協力を得て制作した。
建物は明治初期の建築で当時としては珍しい木造2階建て。ケヤキなど良質な建築材や優れた造作、洋風や商家風の外観が特徴で、2013年に文化財登録された。
三觜家は室町時代までさかのぼる旧家で、13代八郎右衛門が1872年に漢学者の小笠原東陽を招へいし、私塾「耕餘塾」を開校。元首相の吉田茂や味の素創業者の鈴木三郎助らを輩出したことでも知られる。
VR映像はナレーション入りで7分半。専用ゴーグルを着用すると360度を見渡すことができ、建物の見どころや意匠など、実際に見学する感覚で視聴できる。同会議歴史文化部会の磯崎三郎さんは「旧三觜家の歴史が分かりやすくまとまっており、視聴した人が地域の歴史に関心を寄せるきっかけになれば」と話している。
明治市民センター2階の郷土史料室で無料視聴できる。午前10時から午後3時。日曜、月曜休館。7月31日(土)まで企画展「わがまちの移り変わり展」を開催している。
問い合わせは同センター【電話】0466・34・3444へ。
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