藤沢市は先月31日、希望しても認可保育所などに入所できない待機児童数(2021年4月1日現在)がゼロになったと発表した。市によると1995年の調査開始以降初。認可保育所の新設や再整備を進め、定員拡大が奏功した。
待機児童数は12年度には379人と最大になっていたが、昨年度は20人まで減少。利用希望の多い1、2歳児を預かる「年度限定保育」なども実施し、774人の定員拡大を図った。
利用申込者数8467人に対し、実際の利用児童数は8010人。入所保留児童数は457人(前年比マイナス124人)で、県内で横浜市、川崎市に次いで多く一般市では最多の状況が続いている。保留児童の内訳は「特定の保育所等を希望」が238人と最多。藤沢市では入所申込時、第8希望まで施設名を申請できるが、「育児休業の延長」や「近隣に施設はあるが、特定の施設のみ」を希望している割合が多いという。
一部施設には定員に空きが生じていることから、今後は既存施設の再整備や、既存幼稚園の認定こども園への移行などを実施予定。22年4月に向けては66人の定員拡大を図るとしている。
同日、鈴木恒夫市長は「増減を繰り返していたが達成できた。今後も子育て支援政策を進める」とコメントした。
保育士不足 なお課題
受け皿の確保が進んだ一方、依然として保育士不足が課題となっている。21年4月1日現在、保育士42人(前年27人)が不足し、受け入れられなかった児童数は160人(前年87人)。人材不足の進行が浮き彫りになった。市は対策として、4月から開始した「保育士就労奨励助成金」の支給などを実施していくとしている。
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