10代の女性が抱える心や体、性などの悩みを相談できる「ユースクリニック」をより広く知ってもらおうと、藤沢で開業する産婦人科医が7月から誰でも足を運ぶことができる「オープンユースクリニック」を始めた。月2日、休診日を利用しクリニックを一般開放。「特に目的もなくてもふらっと立ち寄れる」。目指すのは、そんな開かれた場だ。
思春期の性、おなかの赤ちゃん、ピルの本―。
院内の本棚には、性や命、健康に関する本やパンフレットが並ぶ。開催時間内は自由に出入りでき、本を読んだり、のんびり過ごしたり。「待ち合わせやデートにも使える」気軽さが売りだ。
オープンユースクリニックを始めたのは「藤沢女性のクリニック もんま」の門間美佳院長(45)。中高生が夏休みに入る時期に合わせ、学校の保健室のように足を向けることができる場を用意しようと企画した。
2年前から同院が力を入れてきたのがユースクリニック。門間院長が若者の予期しない妊娠や中絶、新生児遺棄事件に心を痛め、「産婦人科医として何かできないか」とスウェーデンで普及する公共施設に辿り着いた。
同国では260カ所以上のユースクリニックがあり、13〜25歳の男女が無料で利用できる。助産師やカウンセラーが常駐し、人間関係やアルコール問題、妊娠などの相談に応じるほか、避妊具の提供や性感染症の検査、ピルの処方などを行う。
同院でも13〜18歳までの女性を対象に15分500円で相談に応じる事業を開院と同時にスタート。思春期の悩みを丁寧に聞き取りながら、「思春期保健相談士」の資格を持つ助産師や、看護師が身体や健康についての正しい情報を提供したり、助言したりする。
ただ、思春期の子どもは自分の悩みを言語化できなかったり、自覚できていないケースもある。「オープンユースクリニックの特徴の一つは『無目的』であること。足を運ぶ理由がなくていい。困ったときに安心して相談できる場所があることを知ってもらえたら」と門間院長。
オープンユースクリニックは8月7日(土)と21日(土)にも開催。各日午後2時から5時。入場無料(個別相談は有料)。今後も月2回開く。問い合わせは同院【電話】0466・55・4976へ。
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