当事者の声、直接届けよう――。
藤沢に6月、「政治専門」の障害福祉サービス事業所が誕生した。政界への進出を希望する障害者らに元市議らが選挙や政治活動のノウハウを伝授。関係者によると政治に特化した事業所は全国初といい、「自分の可能性を信じて一歩を踏み出す人の応援ができれば」と話している。
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開所したのは就労移行支援と就労継続B型の2事業を展開する多機能型事業所「白い翼」。現在20〜50代までの5人が通所している。
運営する(株)バロットヒーローズ代表の河村琢磨さん(49)自身、元鎌倉市議。衆議院議員秘書を経て今年4月まで2期8年を務めた。
きっかけは10年前、IT企業の特例子会社に入社して。それまで障害は肢体障害など外見で分かるイメージだったが、職場には身体や知的を始め、精神、発達など様々な障害のある人がいた。「見えない障害があることや障害があっても特定の作業では優れた能力を発揮する人がいることを知って人生観が大きく変わった」と振り返る。
一方、国会と地方議会を合わせた全議員のうち、何かしら障害のある議員はわずか0・1%程度。政策決定の場に当事者が不在で、声を届けるには特定の議員を通じて請願や陳情を出すしかない。そこでこれまでの経験を生かし、障害者自身を政治の場に送り出す仕組みを考えた。
河村さんを含むスタッフは現在5人。うち3人が元市議だ。
就労移行支援事業では政治家コースのほか、秘書や秘書アシスタント、一般就労など通所者の目的に合わせたコースを設定。就労継続支援B型事業ではチラシ作成やパソコンでのデータ入力など事務作業も請け負う。
開所から約3カ月。政治家を目指す利用者はまだいないが、「1年半後の統一地方選には一人送り出せたら」と河村さん。「ただでさえ選挙に出るには勇気がいる。ハードルの高さはあるが、挑戦したい人を全力で応援したい」
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