新型コロナウイルスのワクチン接種率を巡り、藤沢市が県下の自治体中、最低水準に低迷していることが23日までに市への取材で分かった。スピードよりも安全性を重視する個人接種主体の体制が裏目に出た形で、市は国からのワクチン供給の見通しがついたことから集団接種を加速させ、10月末を目途に希望者への接種を完了させたい考え。
県の資料によると22日現在、藤沢市で全世代の1回目の接種を終えた人の割合は39・11%で33市町村中31番目、2回目は29・61%で最低だった。また12〜64歳以下の人口あたりの接種率は1回目が22・04%、2回目が11・07%で、全世代を含めた全ての接種率で県平均を下回る。
市ではこれまで、かかりつけ医による「個人接種」をベースに接種を推進。大規模会場での「集団接種」と比べるとスピードは見劣りするものの、高齢者や基礎疾患を持つ人が優先接種対象者であることを踏まえ、安全性を重視した上での判断だった。
現在140の個別接種会場が設けられており、各医療機関が接種回数増に注力。さらに集団接種を組み合わせることで「遅まきながらいいペース」(市幹部)で接種回数も高まっていた。
ところが、7月に入って全国的なワクチン不足で翌月以降の供給の見通しが不透明に。接種ペースを加速させた一方で回数を抑制せざるを得なくなり、「アクセルを踏みながら急ブレーキを踏むような状況」(同)に陥った。
市は今後、国からのワクチン供給の見通しがついたことから9月以降、滞っていた集団接種を再開させる方針。鈴木恒夫市長は25日の定例会見で「市民も不安に感じていると思う。接種を一気に加速させ、10月末をめどに希望者への接種を完了させたい」と述べた。
集団接種、9月から再開
藤沢市は9月から集団接種を再開する。対象者はワクチン未接種で、接種券(クーポン券)が届いた12歳以上の市民。
今後申し込みが始まるのは、9月4日(土)・5日(日)(8月28日(土)午前9時〜申し込み開始)、9日(木)・11日(土)・12日(日)(8月29日(日)同)、15日(水)・16日(木)・18日(土)・19日(日)(9月5日(日)同)。会場はココテラス湘南(辻堂神台)と湘南アイパーク(村岡東)ほか。定員は700〜千人程度を想定。市コロナワクチン専用コールセンター(【電話】0570・07・2230)か専用の予約サイトから予約する。
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