西富の時宗総本山・遊行寺の歴史を学生目線で紹介しようと、日本大学生物資源科学部(亀井野)の学生らがスマートフォンから読み込むことのできる多言語ICタグを考案した。8月下旬までに同寺と共同で境内など18カ所に設置。「若者や海外からの来訪者にも気軽に親しんでもらえたら」と期待している。
ICタグは、境内の17カ所と近隣の「ふじさわ宿交流館」に設置されている。案内板に貼られているタグにスマートフォンをかざすと説明サイトに連携され、各施設の紹介文や写真が表示される仕組み。文章は英語や中国語など8カ国語へ翻訳が可能。タグ制作は辻堂新町に開発センターがあるNOK(株)が協力した。
紹介ページの「いろは坂」の欄には石段の段数の由来や桜の見ごろの映える写真を添え、「一遍上人」の欄には学生が手描きした人物イラストを盛り込むなど「若者目線の親しみやすい紹介」になっている。
遊行寺のプロモーションの一環で、同大くらしの生物学科・住まいと環境研究室のゼミ内「ふじさわ蔵チーム」の7人が担当。ゼミでは研究の一環で藤沢宿のエリアプロモーションに携わっていたことから、今年3月に声がかかった。チームリーダーの小堀竜乃介さん(4年)は「携わる前は歴史を知らずにいたが、読み解くと『面白い』と感じた。多くのひとに分かりやすく伝われば」と話す。
案内板を手作りし学生とともに設置を行った遊行寺の職員・小林俊暁さん(28)は「学生のアイデアで各札に番号をつけ、本堂以外も周遊してもらえる仕組みになった」と振り返り、ゼミ担当の小島仁志助教(41)は「歴史文化の地域の拠点に若者が関わり、まちに発信していくことに価値がある」と語った。
今後、地域の飲食店などで使えるクーポン機能も実装する予定という。
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