少子化や施設の老朽化などを念頭に学校規模の適正化を図る「藤沢市立学校適正規模・適正配置に関する基本方針」について、市教育委員会は8日までに基本的な考え方をまとめた素案を作成した。将来的な通学区域の見直しや学校間の統合、小中一貫型学校の設置なども視野に検討を進めるとしており、今後パブリックコメントなどを経て来年3月までに策定する。
「小中一貫校」も視野
同日の藤沢市議会9月定例会子ども文教常任委員会で市が報告した。
資料によると、市立小学校の児童数は4月現在約2万3千人、市立中学校の生徒数は約1万人。推計ではいずれも今後数年間ほぼ横ばいの状態が続くが、その後徐々に減少し2055年には今年度比で小学校が16%(約3700人)、中学校が19%(約2100人)減少するとしている。
素案では、少子化に伴う将来的な学級数の減少が見込まれる一方、一部学校では人口集中による過大規模化が進み、地域間で差が生じていると報告。そこで国のガイドラインなどを踏まえ、学校規模の目安となる基準を設定。小中学校ともに12〜24学級を「適正規模」とし、31学級以上の過大規模校と11学級以下の小規模校の解消を喫緊の課題と位置付けた。
辻堂小と鵠洋小「過大」
5月現在で過大規模校は辻堂小(35学級)と鵠洋小(同)。小規模校は小学校では中里小(11学級)、中学校では大清水中(9学級)、秋葉台中(10学級)、長後中(同)が該当する。また2040年の推計では辻堂小が過大規模校、中里小と小糸小が小規模校、中学校19校のうち9校が小規模校と見込んだ。
過大規模校・小規模校の対応としては通学区域の見直しのほか、小学校については隣接する学校間の距離が1Km以内で将来的にいずれかの学校が適正規模を下回る場合、統合を検討する。また隣接する小中学校間の距離が概ね1Km以内で、教育効果や地域課題の解決などが期待できる場合、施設一体型を基本とする小中一貫教育化を検討するとした。
学校規模の適正化などを巡って市教委は5月、学識経験者や地域住民、保護者、学校関係者から成る検討委員会を設置。今後同検討委の答申やパブリックコメント(市民意見募集)などを経て基本方針を最終案としてとりまとめ、来年3月までに策定を目指す。
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