藤沢市教育委員会は1日付で、龍口寺(片瀬)の本堂と山門、五重塔の1棟2基を市指定重要文化財に指定すると発表した。今回で市指定重要文化財は計88件になる。
日蓮宗の寺院としては県内屈指の大堂とされる本堂は1832(天保3)年に竣工。幕末らしい開放的な構成と豊富な彫物が特徴で、材料や造作など細部に渡る装飾の質が高い。
山門は1864(元治元)年に大阪の豪商が寄進して建立。最も格式が高いとされる四脚門形式の向唐門で、中国画題を多用し、木目を生かした彫りが精緻で表情豊かに表現されている。
五重塔は高さ約25m。近代に入ってから建立されたもので、1898(明治31)年に起工し、1910(明治43)年に落成。緻密な細部を持つ本格的な五重塔で、県内では創建時の場所に現存する唯一の木造塔として貴重なことなどが評価された。
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