藤沢市議会は先月25日、一部の議員や市職員がオンラインで出席する特別委員会を開いた。市によると、県内市議会で委員がオンラインで出席して実施する委員会は常任委員会を含めて初。災害時や新型コロナウイルス感染拡大時など非常時でも議会開催を可能にするよう手法を確立する狙いがあり、今後課題を検証する。
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試行実施したのは、藤沢都心部再生・公共施設再整備特別委員会(堺英明委員長)。委員12人の内、5人が委員会室とは別室からオンライン参加し、市民会館再整備に関する基本構想など2件について審議した。委員会後には画面越しで模擬採決も実施した。
オンラインを活用した議会はコロナ禍で有用性が注目され、全国的に導入の動きが広がっている。ただ、地方自治法の規定では議員研修や各種会議、委員会などに限られ、本会議での運用は認められていない。
同市議会は昨年10月に委員会条例の一部を改定。大規模な災害などで登庁できない場合、「映像と音声の送受信により相手の状態を相互に認識しながら通話することができる方法」で委員会を開催できるようにした。
この日は画面上でも審議が円滑に進められるよう一連の流れを確認。模擬採決では挙手多数と挙手全員の2パターンを行い、オンライン参加した委員の意思表示を堺委員長が一人ずつ確認した。
議会運営委員会議会ICT小委員会委員長で、この日もオンラインから質問した清水竜太郎市議は「全体的な進行に大きな支障はなかった」とし、「災害時でも二元代表制の機能を損なわせないための危機管理が必要。今後、委員会で課題を持ち寄り、細かいルールを定めていきたい」と話した。
他の地方議会では介護や子育てを理由にオンライン参加を認めるケースもあるが、同市議会では災害時など非常時の運用に限るとしている。
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