新年の幕開けにあたり、本紙では鈴木恒夫藤沢市長に単独インタビューを実施した。新型コロナウイルスに関連する対策などを尋ねた前編に続き、後編では東京五輪に関連する話題や市民会館再整備、村岡新駅(仮称)設置に伴うまちづくりなどについて聞いた。(聞き手は本紙、佐藤弦也)
――昨年は東京五輪が開催され、江の島でも2度目のセーリング競技が行われました。いわゆるレガシー(遺産)についてはどうお考えですか。
「無観客開催は非常に残念でしたが、だからと言って何も残らなかったということはありません。ハード面の整備のみならず、五輪セーリング競技を2度開催した街として広く認知され、前哨戦となるワールドカップでは海外の選手と地元小中学生との交流も生まれました。また『シティキャスト』(都市ボランティア)の活動も代替活動とはなりましたが、多くの方にご関心をいただきました。昨年10月にはボランティア情報を発信するポータルサイト『チームFUJISAWA2020』を立ち上げ、こちらも多くの方にご登録いただいています。五輪を契機とした市民参加の街づくりを目標としていましたので、これもレガシーと言えるでしょう」
――昨年10月には「スポーツ都市」も宣言しました。
「五輪を機に市民のスポーツに対する関心も高まりました。藤沢のまちがスポーツを楽しむ元気な市民であふれ、子ども、高齢者、障がいのある方など、市民一人ひとりが『いつでも・どこでも・だれでも・いつまでも』スポーツに親しみ、生涯にわたって健康で豊かなスポーツライフを楽しめるようにすることを理念とするものです。今後市民の健康増進にも生かしていきたいと思います」
――市民会館の再整備について。昨年11月に基本構想(素案)が示され市民の関心も高い話題ですが、今後どのような施設を目指しますか。
「市民会館は半世紀以上にわたり文化芸術の拠点として親しまれてきた、利用する皆さんの思いが強い場所です。それだけに『これでいい』と決めるのは難しい。ただ、44万人の市民がいる街ですので、例えば成人式など行うにも相応の規模が必要になる。議会等からも色々なご意見をいただいていますので、これからも検討を重ねより良い施設を目指します」
――複合施設のみでの想定事業費が170億円を超えています。
「皆さんの要望を形にする一方、財政負担を抑えることも課題と捉えています。民間活力の活用や補助金の活用など、様々な選択肢を視野に入れ取り組んでいきます」
――村岡新駅(仮称)設置に伴うまちづくりについてのお考えは。
「村岡新駅周辺は市の都市マスタープランで6つの都市拠点の一つに位置付けており、東の玄関口とも言える場所です。開発されれば利便性は高まり、藤沢が今以上に発展するための重要な要素と言えます。既に研究開発の拠点という方向性が示されており、次世代型モビリティーの実験も行われています。街づくりについてもグローバルな視点も取り入れつつ進めていければと思います」
――最後に市民に向けてメッセージを。
「まずは昨年と同様、基本的な感染対策の徹底をお願いします。市政運営についてはウィズコロナ、アフターコロナに向けた新たな取り組みをめざす時です。藤沢には人材を含めて魅力あるところがたくさんあります。それらを皆さんと生かしながら藤沢らしさを作っていきたいと思います」
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