全国高校総体(インターハイ)の代表決定戦となる神奈川県高校総体男子サッカー競技の準決勝が18日に横浜市で行われ、湘南工科大学付属(辻堂西海岸)は桐蔭学園に、日大藤沢(亀井野)は市立橘に勝利し全国への出場権を手にした。市内の両校が揃ってインターハイに出場するのは初めて。湘南工科大学付属は35年ぶり8度目、日大藤沢は5年ぶり9度目となる。翌19日の決勝では湘南工大付属が2-1で勝利をおさめた。
湘南工科大学付属にとって、35年ぶりのインターハイ切符をかけた準決勝。その直前、主将で守備の要でもある三浦翔遼人選手が体調不良のため、出場できないことが判明した。練習でも試合でも人一倍声を出し、チームを鼓舞してきた主将の離脱。チーム全員で決めたのは「三浦を全国に連れていく」、そして「普段の1・2倍声を出す」。この2つだった。
同部の室井雅志監督いわく、「普段は闘志を表に出さない大人しい集団」が、この日は意識して声を出し、全員で思いを共有した。桐蔭学園に1点を先制されても、三浦選手とセンターバックでコンビを組む小川源生選手が、ヘディングでゴールを奪い同点に。後半開始早々には、中盤の三觜真生選手が混戦から右足を振り抜きリードを奪った。その後は苦しい時間を耐え抜き、悲願の全国切符を手にした。
1999年の就任以来、初の全国出場を果たした室井監督。「後半は勝ちたい気持ちが強すぎて、練習してきた形が出せなかった」と反省を口にしつつも、「この経験を糧に、全員が主役になれるチームに成長してほしい」と期待を寄せた。
日大藤沢「忘れ物を取りに」
準決勝で市立橘と対戦した日大藤沢。持ち前のハードワークと挑戦者としての意識が発揮された試合となった。激しいプレスで前線からボールを奪い続けると、前半17分に安場壮志朗選手が先制弾。25分に仲川颯一選手が追加点を挙げると、相手の反撃を1点に抑えそのまま逃げ切った。
同部の佐藤輝勝監督は今大会を振り返り、初戦の相模原弥栄戦をターニングポイントに挙げた。相手の必死さに押されて自分たちのサッカーを見失い、PK戦までもつれ込んだ試合。「厳しい試合を経験したことで、選手の目の色が変わった。全員が呼応してハードワークを徹底するようになった」。敵は自分たち、相手がどこであろうと自分たちの準備ができれば負けない。そう思えるようになった。
前回のインターハイ出場時は準優勝。「その時の忘れ物を取りに行きたい」。監督、選手とも見据えるのは頂点だ。
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