若者に寺社仏閣への関心を高めてもらおうと、西富の時宗総本山清浄光寺(遊行寺)が今春からSNSやアニメ、次世代スポーツなどを通じた認知度向上に取り組んでいる。既存の発想にとらわれないユニークなイベントを実施し、若年層へのPRを強化。関係者は「まずは遊行寺の名前を認知してもらい、足を運ぶきっかけになれば」と期待を寄せている。
「えい」「やあっ」。先月25日、境内前で光る刀が振り下ろされた。
この日行われたのは、センサー付きの光る棒で戦う次世代デジタルスポーツ「SASSEN」(サッセン)の体験会。刀のセンサーは審判のタブレットに連動し、攻撃が決まるとポイントが加算される。参加者の一人は「本堂前の雰囲気も相まって、時代劇のよう」と息を弾ませた。
「実のところ、遊行寺の名前や場所は意外なほど知られていない」
そうこぼすのは、同寺広報部責任者の長澤昌幸さん(46)。認知度低下を課題に感じ、4月に広報部を立ち上げて活動を本格化させた。
日本文化の普及活動を展開する(株)神社仏閣オンラインの河村英昌さんを招き、まずはインスタグラム、ツイッターアカウントを開設。20代の職員らが「映え」を意識した見頃の花など撮影し、週1〜2回更新している。
5月には人気アニメ「五等分の花嫁∬」のコラボイベントを開催。境内のキャラクター等身大パネルは「ギャップがすごい」と話題になり、関連グッズのお守りや御朱印帳、おみくじは一日に100個販売する日もあった。「今まで来訪の少なかった10・20代の若者の姿があった」と手応えを得たという。
遊行寺境内にはいろは坂の桜や牡丹、菖蒲園、あじさいなど四季の花が植栽されている。そうしたロケーションを活用し、今後は秋の大銀杏の見頃に合わせた「コスプレ撮影会」も予定しているという。
長澤さんは「地域に親しまれている遊行寺を次世代に広めていくためにも認知度を高めたい」と話した。
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