開業から120周年を迎えた江ノ島電鉄(片瀬海岸)が、かつて沿線に存在した駅などを紹介する記念動画を配信している。現在、藤沢-鎌倉間の10Kmを15駅で結ぶが、全線が開業した当時は39もの駅があったという。動画では、現存する駅を含めて全ての場所を取り上げており、同社では「地域の歴史や成り立ちを知るきっかけにしてもらえれば」と話している。
江ノ電は120年前の1902年に創業。当時の社名は「江之島電気鉄道」。国内6番目の電気鉄道で、藤沢-片瀬(現在の江ノ島)に続き、8年後の1910年に鎌倉までの全線が開通した。
同社は今年8月、開業120周年記念事業の一環で、ユーチューブチャンネル「【公式】江ノ電Youtubeチャンネル」を開設した。現在、開通当初の39駅を1駅ずつ回り、歴史を紹介する動画を配信中だ=写真。
動画は、各駅が出来た当時の街の様子や地形などを紹介しながら沿線を旅する「オンラインツアー」形式。
当時の面影が残る駅跡地の例として、第5回目では「藤ヶ谷停留所」(鵠沼藤ヶ谷3の1周辺)を紹介。駅舎跡地の建物はなく、現在、所々に草が生える平らな土の地面になっている。
解説は同社が20年前に発刊したオフィシャル史料『江ノ電の100年』の記録がもとになっており、「停留所が無くても手を上げて好きな場所で乗り降りしていた」といった地元の人の話も交えている。
今回の企画は数年前、沿線の住人から「江ノ電の歴史を地域の方などから聞いた話をもとに、ユーチューブで紹介できないか」と提案されたのがきっかけ。今回、周年を機に「長年の謎」とも言われていた39駅の変遷に迫った。
担当者は「歴史が長いと伝聞も多く当時の暮らしもうかがえる。地域に親しみを持ってもらえたら」と話した。
10月31日現在、藤沢から七里ヶ浜周辺までを紹介した動画10本を配信。年内には鎌倉駅までの全ての配信を終える予定。
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