インドネシアの子どもたちへ絵本と手作りバッグ、手紙を贈り支援する活動を市内3中学校(鵠沼、明治、御所見)の家庭科部が行っている。市民有志らで構成し現地で貧困層の支援を行う団体「湘南とアジアの若者による未来創造事業実行委員会」が主催。代表で元教員の和賀井稔さん(61)は「コロナ禍で人の行き来が難しい中でも途上国の現状を知り、できることから関わる機会になれば」と話す。
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活動は「絵本で子どもたちの世界をひろげるプログラム」と銘打ち、同委員会が依頼した中から3校が協力。部活動の一環で、贈る絵本の選定や魅力を紹介する日本語の手紙、絵本を入れて送る手作りのバッグ作りを実施している。
1月末までに完成させ、3校合計で60冊ほどを順次、同委員会で長年交流のある現地2大学の日本語学科へ空輸。現地の学生が手紙や絵本の内容をインドネシア語に翻訳し、学生が貧困にある子どもが暮らすコミュニティーで読み聞かせし、その後寄付する。
同委員会はコロナ禍前まで、インドネシアから学生を招き、市内の中学校で交流を行ってきた。今回のプログラムは直接の交流が困難な中でも、現地の現状を知ってもらう機会の一歩として、和賀井さんらが発案した。
現状知りできることを
1月中旬、3校の中の1校、御所見中学校の家庭科部は部員10人ほどが手縫いやミシンで手提げバッグを仕上げた。昨年11月から活動に協力し、現地の状況などを事前学習してから、絵本選びを開始。「心が温まる話を伝えたい」との思いから「笠地蔵」や「桃太郎」「11匹のねこシリーズ」などを選んだ。
紹介文を兼ねた手紙作成では、翻訳ソフトを活用しインドネシア語を書く部員も。バッグには部員が思い思いの星や花の刺繡を添えたり、毎日持ち歩いても壊れにくいように、頑丈な縫い方など工夫している。部長の森川明南さん(2年)は「学校に行けなかったり働いている子がいる現状を知り、できることからはじめたいと思い活動している」と話した。
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