藤沢市は2023年度、全市立小中学校のプールを将来的に集約するための検討に乗り出す。民間施設の活用も視野に、同年度3校で具体的な手法を試行。24年度以降段階的に各校に広げる。施設の老朽化や財政負担を背景に集約化する動きは全国的に広がっており、市教委は「将来的には半分程度(の学校プール)が集約化の可能性がある」としている。
現在、藤沢市では市立35小学校と19中学校、1特別支援学校の敷地内に屋外プールを設置。長年「1校1プール」体制をとってきた。
だが、市教委によると全体の7割にあたる40校で設置から40年以上が経過。近年は塗装の劣化や設備機器の不具合が多数発生していたという。
今後30年間に想定される学校プールの施設の維持管理や改修にかかる費用を試算したところ、1校あたり年間583万円以上の費用がかかると判明。夏季の使用期間中、日常的に水質管理を行う教職員の負担軽減も念頭に、22年度、学校や市教委関係者からなる検討会議を立ち上げ、協議を重ねてきた。
先月21日の市議会常任委員会で示された方針案によると、集約化の手法として▽学校間の共同利用▽市営プールの活用▽民間プールの活用―の3案を想定。いずれの場合も移動が必要になるため、時間と距離の目安として「片道15分程度」「徒歩で700m以内、バスで3Km以内」と設定した。今後全校での水泳の継続を前提とし、それぞれの手法のメリット、デメリットを加味した上で、学校の実情に合わせた対応策を検討するとしている。
市教委は3月17日に行われる定例会で方針を決定。5月以降、3校で各手法による試行事業を実施し、各校の意向や保護者、児童生徒の声を聞き取った上で課題を整理。24年度以降順次、集約化による水泳授業に切り替えるという。
市学校施設課は「課題を整理しながら段階的に学校プールの集約を進めていきたい」と話した。
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