JR辻堂駅南口に湘南エリアでは最高層となる地上29階建て(98・9m)のタワーマンションが建設される。開発主体は不動産業のリスト(株)(横浜市中区)。商業施設と一体整備し、ペデストリアンデッキで駅と直結させることで開発が進む北口との回遊性向上や賑わいの創出を目指すという。15日に着工し、2025年12月に完成する見通し。
同社によると、辻堂駅南口徒歩2分の立地にある約2300平方メートルの敷地に高層棟(地上29階、地下2階建て)と低層棟(地上3階建て)を建設する。藤沢、茅ヶ崎、鎌倉、逗子市では最高層の建物になるという。
分譲マンションは5階以上で総戸数は200戸を予定。間取りはワンルームから4LDKがあり、「上層の最高価格は1億円を超える」(同社広報)という。販売開始は24年前半を予定する。
立地場所は商店街の一角で、更地になる前は通り沿いに商業テナントが軒を連ねていた。マンションの商業フロアは高層棟の1〜3階部分と低層棟に展開。物販や飲食店など全12区画を想定し「街の賑わいにつながる事業者を今後誘致していきたい」としている。
計画では駅と直結するペデストリアンデッキを新設し、新たに人の動線を作ることで、南口の回遊性を創出。商店街との連続性を維持しつつ、立体的な変化を与え、活気ある街を目指すという。
そのほか、駅南口には広場を新設し、人々が滞留する空間を創設する。
「エリア価値高い」
湘南最高層となるマンション整備について、同社は「地域内での住み替えに加え、新型コロナ禍後のリモートワークの普及により、都内や横浜からの需要が見込める」と説明。辻堂は21年に関東の1都3県を対象にした「本当に住みやすい街大賞」で1位に選ばれたほか、今年3月の公示地価では辻堂駅の徒歩圏が最も上昇率が高かった。コロナ禍以降の湘南への移住ニーズの高まりを踏まえ、同社は「エリアのポテンシャル(潜在能力)が高い」と判断した。
今後の開発については「駅周辺には古くからの商店街もある。一帯を盛り上げていきたい」としている。
駅北口には11年に大型商業施設の「テラスモール湘南」が開業。南口に比べて商業、住居ビルが集積している。
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