今年40周年を迎える藤沢市科学少年団5代目団長を務める 石井 幹夫さん 湘南台在住 64歳
科学の芽を植え40年
○…日本初として話題になった子どもたちの探求心を育てる科学の「課外授業」を行い40年を迎えた。駆け出しの理科教員だった頃に発足した準備会から参加。小学4年生から中学3年生までおよそ1200人の子どもたちに科学の芽を植えてきた。「先輩方と一緒に毎年がんばってきた結果の40年」と長きに渡る活動をかみしめつつ、「私たちが楽しいから、続いているんです」と大らかに笑う。
○…毎月1回、ワークショップを開く。内容は自然観察から、等高線で切った地図を使った3D地図、電気工作など様々。指導に当たるボランティアが企画からテキスト、予備実験まで入念に準備。団長とは言えそれは同じ。定年後支援として秋葉台中で教鞭をとる一方、汗を流して準備する。「最近体がついてこなくて」とぼやくが、まんざらでもない笑顔。「疑問を持ち、答えを探り、見つけた時の子どもたちの顔が可愛いんです」。これが原動力だ。
○…生まれも育ちも藤沢市。地元で教員になり、定年まで勤めあげた。「中学生の時は、教師はないと思っていた」。どのクラスでも同じ話をする機械的な仕事は「ない」と考えていた。だが、大学時代に経験した家庭教師や塾の講師で価値観が変わった。学ぶ生徒たちの成長や、それを喜ぶ姿がうれしく感じられた。価値観を180度変えて天職についた。
○…「海が青いのはなぜ、空が青いのはなぜ、といった素朴な疑問を持つことがとても大事」。仕組みを理解する学びは応用が利き、思考力を上げる。「欲を言えば、科学を生業にしてほしい」とも。40年を迎え、次の時代に向けて協力者も求めている。「子どもたちの素直な感動を一緒に」と訴えた。
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