野外活動や科学工作を行う青少年育成団体「藤沢市科学少年団」が発足から40年を迎えた。市内小中学校の理科教員らが指導者を務め、小学4年から中学3年まで継続して活動。のべ団員数は1100人超にのぼる。18日には自然観察会と記念式典を行い、関係者は「子どもが自ら体験し、考える力を養う活動を今後も大切にしていきたい」と話した。
「ウラシマソウはこれか」「クワも見つけた」
18日、晴天の新林公園に、小中学生の元気な声が響いた。63人の団員と指導者が班ごとに分かれハイキングコースを歩いた。団作成のテキストを手に、木々の名前を確認したりヤマユリを観察。異年齢の班員が行動をともにして交流を深めた。
午後は商工会館で記念式典を実施。団員、保護者、OBなど130人ほどが集いスライドショーで団の歴史を振り返り、記念講演に耳を傾けた。
団は1983年設立。主に市内在住の小学4年から中学3年を対象に、6年間継続して活動することが特徴。
毎月1回、電気工作や「雑草を食べる会」、生き物観察、夏合宿など科学に関する体験を行う。指導は理科教員や社会人のボランティアが担っている。40年間でのべ1193人が入団し、6年間継続して卒団したOBOGは379人にのぼる。
後継指導者が課題
団員の加入のきっかけは「親が団員だった」(小5男子)、「サーフィンが好きで自然に興味を持った」(小4女子)などさまざま。毎年15人程の募集に定員以上の応募がある年も多い。鹿児嶋英克副団長(52)は「科学がテーマで長期間活動できる青少年団体は珍しいので、参加させたいと考える保護者や児童が絶えずいるのでは」と分析する。
一方、課題は指導者の後継者不足。理科教員らがボランティアで担っているが、新たな人材確保が難しいという。石井幹夫団長(64)は「多様な人材が得意な部分を補い合い運営する必要がある。子どもが自ら体験し抱いた疑問の答えにたどり着く営みを、今後も大切にしたい」と話した。
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