藤沢市はこのほど、若年層の防災に対する意識向上などを目的に民間企業と共同で「ふじさわ防災ナビ ジュニア プロジェクト」を立ち上げた。今後、企業や団体からの協賛金を集め、市独自の防災冊子を作成。来春市内の中学校に入学する1年生などを対象に約4千部の配布を見込む。関東大震災から100年の節目に官民連携で防災意識を高めたい考え。
プロジェクトに先立ち、市は14日、不動産管理業の(株)櫻井興業(辻堂元町)と防災関連業の(株)ペガサス(横浜市港北区)と協定を締結した。横浜市で冊子作製の実績があるペガサスのノウハウをもとに市が内容を監修し、櫻井興業が企業や団体から協賛金を募る。
市によると、冊子は50頁程度のものを想定。国内で発生した大規模な地震や津波、風水害や土砂災害の被害や事前の備えについて紹介するほか、各地域の避難施設なども掲載する。市が全戸配布する「ふじさわ防災ナビ」の若年層版をイメージしているといい、市担当者は「コラムなどを取り入れながら中学生にも分かりやすい内容にしたい」と話す。
市ハザードマップでは最大クラスの相模トラフ地震が発生した場合、沿岸の最大4・7平方キロメートルが浸水すると想定。鈴木恒夫市長はこの日の記者会見で「藤沢は海に面しており、日頃からの備えが欠かせない。防災意識を高めるためには若年層の啓発が重要だと捉えている」とプロジェクトに期待感を示した。
冊子を作成する協賛金は最低800万円を目標に設定。今後年内をめどにサンプルを作成し、来春の配布を予定しているという。
会見でペガサスの吉川元宏社長は「小さい頃学んだことは大人になっても生かせる。日本全体の防災を底上げしたい」、櫻井興業の櫻井貴裕社長は「家族で防災について話し合うきっかけにもなれば」と話した。
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