市役所前で打ち水するふじキュン（市広報シティプロモーション課提供）
夏休みなどのイベントに欠かせないご当地キャラクターの出演。藤沢市公式マスコットキャラクターの「ふじキュン♡」もさまざまな現場に"出張"している。制約なくイベントが開かれている今シーズン。ふじキュンは忙しいのか、繁忙期はいつなのか、取材してみた。
「今年度は土日祝日に予約が多く、お断りしている日もある状況」。そう説明するのは、藤沢市広報シティプロモーション課の女性担当。
同課によると４月から来年１月までに65件（９日時点）の出演と予約が入っている。９月、10月は11件ずつで「暑さは堪えるので、祭りが集中する秋が繁忙期といえそう。もっと予約が増えるかも」
「貸し出し」状況をさかのぼると98件（22年度）、87件（21年度）、91件（20年度）、１３２件（19年）とコロナ禍で減少したものの年間１００件前後で推移している。
初登場は２０１６年。市主催イベントに出演し、17年５月からは「藤沢をＰＲしてもらおう」と貸し出しを開始。出演基準を満たして申請すれば誰でも無料で可能。ちなみにこの年は１６９件の記録が残っていた。
出番は保育園や商業施設、寺や果樹園まで多岐にわたる。特に子ども対象の催しが多いという。
思い返すと記者の息子（４歳）も、イベントで姿を見つけると「ふじキュンだ」と興奮気味に駆け寄って握手をねだっていた。おそるべき愛くるしさ。子どもの郷土愛醸成に一役買っていることは間違いなさそうだ。
貸し出しルール
「貸し出しの手引き」にはルールを明記。「ほかの出演キャラクターと同じ控室で問題ありませんが、スタッフやほかの出演者とは控室を別にして下さい」。性格が「オシャレさん、のんびりやさん、穏やか、明るい」（公式プロフィール）だが、なかなかガードは固いようだ。
性別不明、年齢不詳。そのため決まって「しゃべりません。声は出しません」とも秘密を教えてくれた。
さらに、借りた人にだけ渡される「ふじキュン使用マニュアル」も開かせてもらった。
すると公式プロフにも無い衝撃の記載が。
「全長約１９０cm」。「出演するイベントによって身長が少し変わるんです。『藤沢の波から生まれた』ので日替わりです」
同担当は「藤沢の色々なところに出没するので皆さんも会いに行って下さい」と呼び掛けた。
愛らしくも不思議な存在の繁忙期はもうすぐだ。
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