「第54回全国中学校サッカー大会」が先月24日まで香川県で開かれ、関東代表で出場した鵠沼中学校サッカー部(國賀健士朗監督)が同校史上初のベスト4入りを果たした。中村京平前監督時代から貫いてきた「走り、戦う姿勢」を崩さない「鵠沼スタイル」を全国の舞台でも体現し、快挙を達成した。
チームは、大会優秀選手にも選ばれたキャプテンの関根暖太選手(3年・FW)と木村俊貴選手(3年・GK)を中心に、常に全員が前を向き走り続けるプレースタイルで挑んだ。
1回戦は近大附中(大阪)相手に決定機を逃しながらも、関根選手が均衡を破るシュートを決めて2対0。勢いづいた2回戦は修徳中(東京)と1対1から突入したPK戦の末に勝利した。
3回戦は京都精華学園中(京都)に対し、2度リードしながら終盤で追いつかれる展開に。2対2で勝負がつかずPKにもつれ込んだ。
2、3戦とも格上相手に10本以上のシュートを止め、ピンチを救った木村選手はPKでも冷静に対処。勝利の瞬間は選手が駆け寄り喜びを爆発させた。「日々の積み重ねがあったから止められた」と振り返った。
私立高を3連破し準決勝へ。大会史上公立校のベスト4進出は2016年の周陽中(山口)以来の快挙となった。
迎えた23日、神村学園(鹿児島)を相手に善戦するが、結果は1対3。関根選手は「準決勝で敗れたが悔いはない。全員で戦い切れた」。楯を手にした選手たちは達成感をにじませた。
地元の応援力に
鵠沼中は、17年の全中初出場以降今回が4度目の出場。昨年は16強入りを果たしていた。飛躍を支えた中村監督の異動に伴い、今季は國賀監督が就任。副顧問時代からチームに携わり3年目の國賀監督は「これまでの監督、コーチ、選手が築き上げてきたものが結果になった」と歴代の思いを引き継ぎ、快挙に導いた。
部員たちは関東、全国前に練習の合間をぬい藤沢駅前や校舎前で遠征費の応援募金を募った。近隣住民や市民から募金や手紙が集まったという。
キャプテンとともにチームを率いた部長の稲葉洋斗選手(3年・DF)は「地元藤沢の人たちの温かい応援が力になった。つらい時はもちろんあったが、さまざまな支えがあってベスト4入りを果たせた」と感謝を口にした。
チームは、今月開幕する高円宮杯県大会に向けて「鵠沼スタイル」に磨きをかけ続けている。
|
|
<PR>
藤沢版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>