国文学者・佐佐木信綱のひ孫で、南藤沢在住の歌人・大野道夫さん(67)=人物風土記で紹介=が、現代の短歌史を調査し一冊にまとめた「つぶやく現代の短歌史1985―2021」=写真=をこのほど、はる書房(東京都)から刊行した。
1987年の「サラダ記念日」以前、85年に「野球ゲーム」を発表し短歌界に衝撃を与えた俵万智。その登場を起点に10歳ごとに世代を分けて代表する歌人・歌を読み解いていく。
社会学者でもある大野さんは、240首の短歌と130の評論を読み、700人の歌人へのアンケート調査を実施。
各章では▽1985年以降の80年代「ライトな私」とバブル経済▽90年代「わがままな私」とバブル経済の崩壊▽「かけがえのない私」と失われた20年▽2010年―21年「つぶやく私」と大震災・コロナ禍という文明災害▽社会調査で検証する現代の短歌と歌人―などを紹介している。
大野さんは「時代の移り変わりとともに、読み手=作者、詠む対象の変化、口語化などの変化がある。現代ではSNSでつぶやくことが一般的になっていることもあり、短歌を身近に感じてもらえたら」と話した。
四六判440頁。税込2750円。ジュンク堂藤沢店、有隣堂藤沢店ほかで取り扱い。全国書店から注文可能。
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