消防団の担い手不足解消と機能強化に向けて藤沢市消防団(西山幸成団長)が1日、音楽に特化した「機能別消防団員制度」を導入し、市防災センターで辞令交付式を行った。機能別団員は市内初で、今後は市消防音楽隊と共に消防の広報活動に取り組む。
機能別消防団員は総務省消防庁が定める制度。消防団員の担い手不足が課題となる中、入団のハードルを下げることで新たな人材を確保する狙いがある。役割は限定的で、藤沢市の機能別消防団員は音楽に特化して活動し、災害対応や消火活動は行わない。
辞令交付式では、西山団長が「人員不足が課題となる中、新たな力が加わり、消防団のPR強化と活性化につながる」と期待を込めて激励した。
市消防局によると12月1日現在、市消防団は定員504人に対して団員数449人で、充足率は89%となっている。
新たな団員の獲得に向け市消防団では機能別消防団員の導入を決め、第1弾として広報を強化する音楽団員を募集し、楽器経験などから10人を選んだ。普段はデザイナーの仕事をしている団員の田中菜々子さん(30)は「これまで消防団にはなじみが薄かったが、音楽で協力できるので入りやすい。演奏で力になれたら」と笑顔をみせる。今後は、市消防音楽隊と協力しながら活動し、来年1月7日の「消防出初式」でも演奏を披露する予定だ。
活動が特化した機能別消防団は全国各地で導入されており、「水上バイク隊」(沖縄県糸満市ほか)や災害時に情報を集める「赤バイク隊」(宮城県気仙沼市ほか)などの例もある。市消防局の消防団担当者は「藤沢市内でも将来的には大規模災害対応や広報など第2、第3の機能別消防団員を発足できたら」と展望を描く。
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