市内石川にある重症心身障害者の生活介護事業所「湘南マロニエ」(伊澤興子理事長)で「二十歳を祝う会」が12日に行われ、同施設に通う相澤拓海さん(20)と小味山紗代さん(20)が家族や利用者、職員、ボランティアなど約80人から祝賀を受けた。
式典で伊澤理事長は「健康に気をつけて両親と仲良く。思い出に残るような素晴らしい人生を歩んでください」とあいさつ。家族会代表や地域の民生委員児童委員らが祝辞を寄せ、相澤さんと小味山さんの母校の県立鎌倉支援学校の恩師や鈴木恒夫市長からのメッセージが披露された。
職員の有志グループが勇壮な和太鼓演奏でエールを送り、2人の生い立ちを紹介するDVDの上映では笑顔と涙を浮かべる参加者も。花束や記念品が贈呈されると会場は大きな拍手に包まれた。
「わんぱくでいたずらっ子でした」と息子の成長をかみしめる相澤さんの母和江さん。父幸治さんは「毎日元気でいてくれるのがありがたい。皆さんの支援に感謝です」と話した。小味山さんの母由起子さんは「小さい頃は入退院を繰り返したが、次の20年も毎日こつこつと頑張っていきたい」。「多くの方のサポートでここまで来れた。盛大な会を開いていただき、ありがとうございます」と父国彦さん。
この行事は、伊澤理事長の夫で前理事長を務めた潔さんが30年以上前、市の成人式に出席することが難しい利用者のために「日本一の成人式をやろう」と発案。新成人がいる年に、職員やボランティアらが協力して手作りの会を開催してきた。昨年から「二十歳を祝う会」に名称を変更した。
金子敦也所長は「障害の有無に関わらず全ての人にとっての自立とは頼れる先をたくさん増やすこと。相澤さんと小味山さんがさまざまな経験をかなえられるよう我々も努めていく」と述べた。
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