おいでよ、みんなが元気で、誰にもやさしい坂のまちに――。
善行地区郷土づくり推進会議(渡邉秀行議長)が先月14日、「坂のあるまち 善行」をPRする案内看板を設置した。関係者は「善行地区ならではの魅力を知ってもらえたら」と話している。
看板は縦横1・1m。善行駅から東に下る歩道の中腹にある休憩エリア前に取り付けられた。
相模野台地の先端に位置し、川や海の浸食で形成された歴史を持つという同地区。古来名称が残る7つのほか、多くの坂道が日常生活と密着している。こうした特長を地域活性化につなげようと2012年には9つの坂の愛称を公募。「善行寺坂」「えしゃく坂」「スポーツ坂」など個性豊かな名称が決まった。
看板には9つに加え、設置場所の「富士見坂」を加えた10カ所を同地区在住のイラストレーター、中西隆浩さんが手掛けたイラストとともに紹介。中西さんは坂のあるまちの魅力について「足腰が鍛えられて健康になるし、富士山も海も眺望できる」と太鼓判。同地区地域活性化部会の小林敦子さんは「坂を紹介するマップもあるので、ぜひ地区内を散策して」とPRした。
マップは善行市民センターで配布している。
大小合わせて50以上、なぜ多い?
善行地区には古来ある坂だけでも「じょうじん坂」「富士見坂」「かんのん坂」「石名坂」「白旗坂」「本入坂」「七曲り」の7つがある。市が刊行する「大地に刻まれた藤沢の歴史」などによると、同地区は大和や相模原、東京都町田市まで続く「相模野台地」の南端に位置。約7〜6万年前に隆起した河岸段丘の段丘面で、東は境川、西は引地川に挟まれ中央に白旗川が流れる。数万年のときをかけて台地の各地から湧き出た水が「坂のまち」を形成しているという。市文書館には「ぜんぎょうの『坂』50選」なる冊子も。大小合わせれば50以上の坂があり、市内でも特異な景観を作り出している。
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