現役の高校生から成る「高校生ミュージカルAqua(アクア)」が今月末、第1回目となるオリジナル劇の上演に挑戦する。企画や運営、制作、全て自分たちが主体となり、苦労を重ねてきた。思うように進まずに悩んだ。ぶつかり合いもした。でも、向く方向は同じだ。「最高のパフォーマンスで舞台を成功させたい」。公演日まで3週間となり、稽古も熱を帯びている。
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「よろしくお願いします!」。4日午後6時過ぎ、鵠沼神明の稽古場に元気な掛け声が響いた。
Aquaは昨年4月、湘南高校2年生の小泉梨乃さんの発案で発足。子どもの頃から歌やダンスが好きだったが、高校にミュージカル部はない。ならばゼロから作ろうとSNSで発信したところ、中学時代の同級生で鎌倉高校2年生の浅川花和さんが共鳴した。
2人が共同代表となり、中心メンバーは11人。週3〜4日ほど稽古場に集まり、歌や踊りなどそれぞれが得意な分野でアドバイスし合う。
ただ、全てが手探りのため何度も壁にぶつかった。メンバー同士で演技指導をしても正解が分からない。舞台のためには音響や照明、演出などの裏方も必要だ。活動資金だって欠かせない。
「舞台を作るのがこんなに大変なものだと思わなかった」と浅川さん。現在はイベントで知り合った他団体にも演技指導を仰ぐほか、大道具制作や舞台運営のノウハウも地域の有志に学ぶ。小泉さんは「最初は自分たちだけでと思っていたけど、色々な人が力を貸してくれる。学校だけでは得られない経験で人生観が変わった」と話す。
テーマは同調圧力
劇のタイトルは「魔女裁判と不思議な遊園地」。脚本原案は一同でアイデアを出し合った。
舞台はこの1年の集大成。2人は「やりたいことを続ければ形になる。公演を通じて一歩を踏み出せないでいる人にきっかけを与えられたら」と思いを語った。
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3月30日(土)、午後2時と6時30分からの2回公演。会場は藤沢駅徒歩5分の新堀ライブ館楽友ホール。全席自由で大人2千円、高校生以下千円。申し込みは【URL】https://forms.gle/FniesLiB4Ry3kojU6へ。
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