温室効果ガス排出削減に向け、藤沢市は4月から本町小学校、第一中学校、六会中学校、朝日町駐車場敷地の4カ所で「PPA(電力購入契約)」による太陽光発電施設を初めて導入する。民間事業者が公共施設に設備を設置し、市が発電した電力を買い取る仕組み。市にとって初期投資の負担がない利点があり、再生可能エネルギーの普及拡大に向けた活用に期待している。
市環境総務課によると、昨年3月に事業実施に関するプロポーザルを実施し、太陽光発電事業を手掛ける(株)コクホーシステム(辻堂元町)を選定。同社が国の補助金事業(事業費の2分1)に採択されたことを受け、同年11月にPPA契約を締結した。期間は20年。
平常時は太陽光から得られた電力を施設に供給し、余剰電力は蓄電池に蓄えることで防災用電源としても活用する。
政府はCO2などの温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」を2050年までに達成する目標を掲げる。こうした動きを受け、藤沢市でも2021年2月、同年までの脱炭素化に向けて県内では3市目となる「気候非常事態宣言」を表明。22年3月に策定した「市地球温暖化対策実行計画」でもアクションプランを定めており、太陽光発電や電気自動車の普及促進などに取り組んできた。
4施設の年間発電量(見込み)は計約35万6千kWhで、一般家庭94世帯分にあたる。CO2削減量は計約150t(同)で、従来と比較して2割程度削減できるという。同課では「ゼロカーボン達成は公共施設だけでなく、地域への波及が欠かせない。市が率先して太陽光発電に取り組むことで、普及が拡大すれば」と期待した。
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