藤沢市議会は8日、議会運営委員会を開き、「陳情や請願を尊重し、市民の政治的・社会的表現の自由を擁護すること」などを求める陳情を全会一致で趣旨了承とした。昨年9月と12月定例会では結論保留で継続審議となっていた。
同陳情を巡っては、昨年6月定例会で市内に住む20代の市民2人が防衛増税撤回を政府に求める意見書を出してほしいと請願を提出。これに対し、塚本昌紀市議(公明党)が「国会に提出すべき案件」「認識が甘い」などと発言。議会内外で「市民の意思をおとしめるものだ」と批判が広がり、8月にふじさわ9条の会が市民の声を尊重することを求めて陳情を提出していた。
賛成討論では、「市民の声を尊重し真摯に向き合うことは議員の職責。議員の発言は我々が目指す『開かれた議会』と逆行する」「議員全員が我がこととして受け止める必要がある」「地方議会が防衛や外交問題について国に意見書を出すのは議会として当然の権利」などの意見があがった。
塚本市議も会派を代表して討論に参加し、「陳情理由にある『おとしめるような発言』はない。曲解だ」と主張。その上で「不快な思いをされた方に対しては申し訳なかった。謝罪させていただく」と述べ、陳情については趣旨了承とした。
陳情を提出したふじさわ9条の会の吉塚晴夫さんは「結論が出るまで半年以上かかった。なぜこんなに時間がかかったのかとは思うが、最後にまっとうな判断をしてくれた」と話した。
同市議会ではこの問題を発端とし、1月に議員のハラスメントに関する実態調査を実施。議員の言動の規範を示す議員倫理条例の制定に向けた議論が進んでいる。
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