藤沢市は4月から人事制度を一部変更し、市職員の扶養手当や結婚休暇の対象に同性パートナーを加える。11日、藤沢市議会本会議で市職員に関する改正条例案が賛成多数で可決された。県内の市では横浜、川崎、横須賀、大和の各市が同様の制度を導入している。LGBTQなど性的少数者らの人権尊重や多様性の理解促進を図る。
変更後は人事制度の手当や休暇の対象者として、従来の「届け出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情がある者を含めた配偶者」に「同性パートナー」を追加。市が同性カップルの関係を公的に認める「パートナーシップ宣誓制度」の受領証などを提示すると、法律上の配偶者と同様に手当などが受けられるようになる。
対象は扶養や退職、住居、単身赴任などの手当と結婚、出産補助、育児参加、介護などの休暇。結婚休暇ではこれまで対象外だった事実婚も対象に加える。
市は2021年4月に市パートナーシップ宣誓制度を導入。市によると現在約50組が制度を利用している。人事制度の変更は人権と多様性を尊重する同制度の趣旨を踏まえたもので、宣誓者から受領証の利用機会拡大を望む声や関係団体から制度拡充の要望あったことなどを受けた。
市は6日の常任委員会で「宣誓制度に基づいて制度やサービスを増やすことは性的少数者を始めとする多様性の理解促進と差別偏見のない社会の実現につながるもの」と意義を説明。同委員会でも賛成多数で採決されていた。
市は制度運用にあたり、プライバシーの保護については細心の注意を払うとしている。
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