優れたスポーツマンシップを示した個人・団体に贈られる「日本スポーツマンシップ大賞」が先月29日に発表され、日大藤沢高校サッカー部がヤングジェネレーション賞に輝いた。今年1月に開かれた全国高校サッカー選手権で、能登半島地震に伴い応援団が来られなくなった石川・星稜高校への代理応援が評価された。
日本スポーツマンシップ大賞は(一社)日本スポーツマンシップ協会が主催となり、「尊重・勇気・覚悟」を備えたスポーツマンを表彰している。日本を代表する選手やチームが毎年多く称えられ、今年のグランプリには仙台育英学園高校野球部の須江航監督、特別賞に女子テニスの加藤未唯選手、侍JAPANの栗山英樹元監督が選ばれている。
ヤングジェネレーション賞は日大藤沢サッカー部のほか、同じく能登地震後に被災県出場校を代理応援した明秀学園日立高校や市立船橋高校など計7校が同時に受賞となった。
感動呼ぶ行動が評価
震災の翌日に行われた全国高校サッカー選手権3回戦に出場した星稜高校は応援団が来られず、SNSで広く応援を呼び掛けた。これに、同大会2回戦で敗退した日大藤沢サッカー部の当時の応援団長などが反応。選手自ら佐藤輝勝監督に相談の上、「即席応援団」を結成した。
応援団は星稜のチームカラーと同じ黄色の茅ヶ崎市有料ごみ袋で作ったユニフォームをまとい、その日覚えた応援歌を歌うなどして選手を鼓舞した。また「がんばれ!日本の絆今こそ強く」の横断幕も掲げられた。
同賞のノミネートでは「北陸のみならず日本全国の人々に感動と勇気を与えた」と評価された。
選手が授賞式に参加
受賞式には、当時2年生だった現部長の佐原和道さん(17)が出席した。佐原さんも星稜の応援に参加していた。佐藤監督は「自分が出席することもできたが、生徒に出会いを大切にしてほしかった」と振り返る。佐原さんは栗山監督ら世界で活躍する選手の話を聞き、「どの方も素晴らしいスポーツマンだった。胸を借りるつもりで行動していきたい」と感想を述べた。
受賞に際し、佐藤監督は「選手主体で発案し合うというチームの方針を今後も続けていきたい」と話した。
佐原さんは「大きな賞をいただき、日藤サッカー部が多くの人から注目されている」とし、「賞の名に恥じないチーム作りとして、日々の挨拶も含め、ピッチの内外で行動していきたい」と決意を新たにした。
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