藤沢警察署(島村雅夫署長)で6日、警察官を志望する人を対象に、業務を体験してもらうインターンシップが実施された。県内54署で行う事業の一環で、藤沢署には高校生から大学生まで23人が参加。そのうち、女性が約半数を占めていた。
参加者は、警察官から現場に出るまでの流れや業種、三交代制勤務などの説明を受けた後、事件現場の証拠を集める「鑑識」について学んだ。
新聞紙の上には、人の水分や皮脂が表面に付着した瓶が置かれた。手袋をはめた参加者は、アルミニウムなどが混ざった銀色の粉をはけで満遍なくつけていき、透明なシールを貼付。それを黒いシートに重ねると、指紋がくっきりと浮かび上がった。また足跡採取、血痕や毛髪、皮膚片から抽出するDNA鑑定、目撃者からの証言を基に犯人の似顔絵を作成することなども知った。
このほか、白バイ・パトカーの乗車体験、管区機動隊が使用する厚さのあるジュラルミン製の大盾を持ったり、重い装備品を装着したりした。警察官がざっくばらんに質問に答えてくれる座談会の席も設けられた。
「どんな場面でも涙を見せず、堂々としていなければならない。辛いのは家族。事件の現場では何の解決にもならないから」。こう話す女性警察官を前に参加者たちは深くうなづいていた。
熱心にメモを取っていた高校1年の男子は「警察官の仕事は思った以上に細分化されることで、組織全体の力を発揮していることが分かった」と興味津々の様子だった。
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