神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
藤沢版 公開:2024年8月30日 エリアトップへ

クラゲに魅せられて 「ロマンと現場伝えたい」

文化

公開:2024年8月30日

  • X
  • LINE
  • hatena
クラゲを採取する際に使用する自転車や網が並ぶ展示を背にほほ笑む渡部さん。
クラゲを採取する際に使用する自転車や網が並ぶ展示を背にほほ笑む渡部さん。

 今年20周年を迎えた「新江ノ島水族館」 を支える人々へのインタビューを通して、華々しい軌跡の舞台裏に迫ってきた本連載。最終回を飾る主役に選んだのは、新館オープンから展示され続けてきたクラゲだ。「えのすいの象徴」ともいえる海洋生物と同館の歩みを紹介する特別展「”えのすい”のくらげ展」が、この夏から秋にかけて開かれている。クラゲの展示飼育を担当する渡部舞さんに、その魅力や見どころ、今後の目標などについて話を聞いた。

 「私たちが一生の時間を掛けたとしても、全てを知ることはできないかもしれません」と熱弁する渡部さん。クラゲの魅力は「未だ生態が明らかになっていないロマンにある」といい、自身もそれに魅了された1人だ。

 学生時代は分類研究をするなど根っからのクラゲ好き。同館でクラゲ担当になってから早2年。特別展について「多くの人に知ってもらえる機会を得られてうれしい」と顔をほころばせる。

 展示の準備には、昨年12月ごろから約半年間を要した。世界で初めて繁殖に成功したアカクラゲや今回が世界初展示となるポドコライナボレアリスなど、同館が手掛けた調査研究の成果やゆかりの種をずらりと並べた。見どころはそれだけにとどまらない。

 同館では、職員が毎日近隣の海に出向いてクラゲの採取を行っている。飼育の裏側を身近に感じてもらおうと、実際に採取に使用している網やピペット、バケツといった道具も設置。採取現場を再現した構図にした。狙い通り、それら手作りの道具や毎日の採取することに来場者たちは驚いた。「移動する際に使っていた自転車の使い古し具合を哀れむ声も上がり、買い替えが決まったんです」と苦笑い。思い掛けない収穫となった。

 7月から始まった特別展は連日盛況。大きな反響に手応えを感じた一方で、課題も見つかった。来場客の大半は巨大で美しいクラゲを目当てに訪れており、体長が小さいクラゲの魅力を伝える難しさを痛感。現在は「どんなクラゲでも写真で撮りたくなるような展示ができれば」と、桃色の「ナデシコクラゲ」を大きな水槽で展示する構想を練っている最中だ。

 伝統を重んじつつ、遊び心を追求する若手スタッフたち。今後はどんな光景を見せてくれるのか。期待せずにはいられない。(連載終わり)

クラゲに魅せられて-画像2

㈱平和堂典礼

藤沢市辻堂神台2-2-41 0120-59-6999

https://heiwadou.com/sp/

<PR>

藤沢版のローカルニュース最新6

市長動向

市長動向

鈴木恒夫藤沢市長

9月16日

『魔笛』に子ども招待

第25回藤沢市民オペラ

『魔笛』に子ども招待

9月13日

日大藤沢が3連覇

インハイ重量挙げ

日大藤沢が3連覇

心と体を鍛え抜く

9月13日

濱田さん2大会連続金

クライミングユース世界選手権

濱田さん2大会連続金

仲田さんも3位入賞

9月13日

店主もお客も子ども

店主もお客も子ども

川名御霊神社で屋台ずらり

9月13日

新シーズン 狙うは「ベスト4」

新シーズン 狙うは「ベスト4」

湘南BCが新体制発表

9月13日

あっとほーむデスク

  • 9月13日0:00更新

  • 9月6日0:00更新

  • 8月30日0:00更新

藤沢版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年9月16日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook