市では今年、若者世代の結婚や子育てなどへの意識を把握するためのアンケート調査を実施した。結婚観や子育ての課題、孤独感の有無などについての質問があり、市内の若者1320人が回答。結果は今月9日の市議会子ども文教常任委員会で報告された。
アンケートは、来年度から始まる「(仮称)藤沢市こども計画」の策定に向け、市がライフプランに関する意識調査を目的に実施した。今年4月時点で15歳から39歳の市民6千人を対象とし、6月14日から7月1日にかけて行った。回答はオンラインで、有効回答数は1320件だった。
「自分が好き」6割超
アンケートでは、現状の生活満足度、結婚、子育てについての17問を質問した。「最近の生活に満足しているか」については11段階評価で質問し、満足度が高いことを表す「7〜10」を選んだ人は55%となった。「自分のことが好きだ」という項目には「とても思う」が15・8%、「思う」が49・2%で、全体の6割以上を占めた。「自分の将来が楽しみ」は「思う」が43%と最も多く、次いで「あまり思わない」が31・5%となった。「孤独だと感じることがある」は「あまり思わない」が47・2%と最も多く、「自分は価値がある」は「思う」が43%と最多だった。
結婚・子育て半数が前向き
子育てと仕事との関係おける「理想の生き方」では「結婚し、子どもを持ち、仕事を続ける」という回答が52・6%、「結婚せず(パートナーを持たず)、仕事を続ける」は7・2%。一方で「実際になりそうな生き方」では「結婚し、子どもを持ち、仕事を続ける」が51・8%、「結婚せず、仕事を続ける」が19・7%で差が生じた。
なぜ将来結婚しないと思うかについて、複数回答可で「恋人・パートナーがいないから/見つからないと思うから」が69・6%と最も多く、次いで「1人でいる方が、精神的な負担が少ないから」が59・6%、「自由を失いたくないから」が43・1%となった。将来子どもを希望しない理由については「金銭的な負担が大きいと思うから」が最も多い57・2%、次いで「精神的な負担が大きいと思うから」が45・2%だった。
少子化対応について、回答者のうち未婚の人652件に質問した政府や地方自治体に求める政策では「子育て世帯への手当・補助金の拡充」が最多の62・4%だった。
これらの結果に市子育て企画課は「こども計画の策定に生かしていく」としている。結婚や子育てに対し「自由がない」「精神的な負担が大きい」などの回答が多かったことについては「今後は結婚前から持っているマイナスイメージを払拭する取り組みを考えていきたい」とし、「現状の自分とは異なる多様な生き方を尊重できる社会を目指して、引き続き施策を検討していく」との見解を示した。
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