不妊症の治療を受けている人の経済的な負担を軽減するため藤沢市が10月1日から、不妊治療費の先進医療分の助成を開始した。医療保険適用の不妊治療と先進医療を併用することなどが条件で、助成金額は1回の治療費の10分の7で最大5万円。
体外受精や顕微授精等の一般的な不妊治療は2022年4月から保険適用の対象となったが、「子宮内膜刺激術(SEET法)」や「タイムラプス」など、先進的な医療技術の治療を行う人も多い。
これら先進医療は、一定の基準を満たした施設で保険診療との併用が可能となっているが、医療保険の適用は認められていない。自由診療のため医療機関によって異なるが、料金が10万円を超える例もあり、治療に取り組む人の経済的な負担となっている。
市では、この負担を軽減するため新たに「藤沢市不妊治療費(先進医療分)助成事業」を開始。対象者は、「申請日時点で夫婦の両方または一方が藤沢市民であること」や「治療開始日及び助成金申請日時点で事実婚関係にあること」などの条件を満たす人で、24年4月1日以降に終了した、医療保険適用の不妊治療と併用した先進医療にかかる費用を助成する。
厚生労働省の承認を受けて先進医療を実施している医療機関は神奈川県内で23カ所あり、藤沢市内には3カ所ある。
担当の市健康づくり課では、先進医療を併用する実績や医療機関への調査などから、今年度560件ほどの申請を見込んでいる。同様の助成については、近隣自治体では鎌倉市や大和市、横須賀市などでも行われているという。同課では「経済的な負担を軽減することで、治療の選択肢が広がる。お子様を望む方の助けになれば」と話す。詳しくは同課【電話】0466・50・3522。
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