eスポーツチーム「Meteor」の代表を務める 相澤 利春さん 辻堂在住 33歳
eスポーツの「居場所」作る
○…ゲームのキャラクターの動作と自分が重なるような感覚を持ち、時には隣に座る味方の声すら聞こえなくなるほどの集中を画面に向ける。「観客からの熱い応援がeスポーツの良さ」と話す。辻堂で2021年からeスポーツチーム「Meteor(ミーティア)」を立ち上げ、約4年で世界大会に出場するまでに成長させた。「選手が頑張ってくれたおかげ」とプレイヤーへのリスペクトを忘れない。
○…中学までは「サッカー少年」。ベルマーレのジュニアユースで練習に明け暮れる日々を送り、ゲームは趣味の一つだった。eスポーツの存在を知ったのは高校生の頃、世界大会を映像で観戦し、観客の熱気は「まるでサッカーのワールドカップのようだった」。その後は米国のチームを応援するなど、その魅力にのめり込んでいった。
○…チームを立ち上げるきっかけとなったのは、コロナ禍に勤めていた不動産会社でもオンライン化に即した新規事業を考え始めたことにあった。「リアルを扱う不動産業とバーチャルが舞台のeスポーツ、それぞれの良い部分を新しい時代で生かしたい」。発足後は日本で数少ないチーム用の事務所を設け、契約関係の取り決めを正確に行うなどマネジメントを徹底。業界内での評判を高め、実力のある選手が集う環境を作り上げた。
○…社会的な浸透を感じる一方、SNSでの誹謗中傷にプレイヤーが直接さらされるという課題も残る。「一人で対応していると嫌になる。仲間がいる居場所を守っていきたい」。自身の性格について「完璧主義」と言われることもあるというが、「固くなりすぎず、ゲームの面白さと競技の真剣さを兼ね備えた魅力を今後も守っていきたい」とeスポーツへの愛をにじませた。
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