羽鳥中学校出身で東海大学付属相模高校野球部の藤田琉生投手が、先月24日に都内で行われたプロ野球ドラフト会議で北海道日本ハムファイターズから2位指名を受けた。「一軍で活躍し、チームの勝利に貢献できる選手になりたい」と意気込みを語った。
198センチの長身から投げ下ろす、威力ある直球が持ち味。最速150キロ。カーブやスライダー、チェンジアップなど多彩な変化球を操る左腕だ。今年夏の甲子園大会では、チームをベスト8に導いた。
侍ジャパンU18のメンバーに選出され、9月に台湾で開催されたアジア選手権にも出場。試合で活躍するだけでなく、宿敵の韓国戦を前に打撃投手を務めるなど、チームの準優勝に貢献した。
プロになることが夢。夏の大会が終わった後も藤田投手の姿は、同級生らとともに放課後の練習グラウンドにあった。ドラフト指名を受けて「ほっとした」と打ち明けながらも、「スタート地点に立てたところ」とトレーニングに励む。
地元も期待
兄の影響を受け、小学1年から地元の羽鳥ファイターズで野球に打ち込んだ。「背が高く、ピッチャーやキャッチャー、ショートもこなす。突出して野球が上手だったが、それを自慢することはなく、何事にも一生懸命な子だった」。当時のチーム監督で、現在は代表を務める中村頼彦さんはそう話す。指名後にあいさつに来てくれたといい、努力を続けてきた教え子を称えた。
中学時代は湘南ボーイズで活躍した藤田投手。東海大相模に入学直後は、練習レベルの高さに戸惑ったという。「本気で日本一を目指している選手ばかり。判断も動作もスピード感が求められた」と振り返る。
実力の差や思うようにいかない状況を素直に受け入れることができず、態度に出てしまうこともあったが、エースナンバーを背負った今年春、「自分を変える」と決意。「チームメイトを信じて試合の流れを自ら作り出せる強さ。メンタル面で成長できたと思う」
日本ハムはダルビッシュ有投手や大谷翔平選手など、メジャーリーグで活躍するスター選手を輩出してきた球団。両選手のように恵まれた体格の藤田投手も将来のエース候補として、大きな期待が寄せられている。
同校野球部の原俊介監督は「伸びしろのある選手。プロに行っても自分自身の大きな目標を持ち続けてほしい」とエールを送る。
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