善行1丁目でこのほど見つかった約4千年前の集落の跡。市郷土歴史課の学芸員・宇都洋平さんの案内で、発掘調査の現場を進んでいく。「これは初公開ですよ」と見せてもらったのは、平たい石器だった。縄文時代に皿として使われたもので、当時の生活を偲ぶことができるという。
農耕による集団生活が行われた弥生時代以降と比べて、集落を形成することが少ないとされる縄文時代だが、迫りくる野獣から協力して身を守るための集団形成は必須だった。「人間はずっと集団生活で協力してきた。むしろ現代の核家族化の方が珍しいのではないか」と宇都さん。
発掘作業は(株)玉川文化財研究所が行う。「現代の土が重なった分までは重機が掘り、あとは手作業」。地面に円を描き、その半円をスコップで掘っていくと、断面が現れる。断面を見ながら掘ることによって、いつ、どのように埋まっていったかがわかるという。
現在も調査は進み、同じ敷地内の別のエリアでは、縄文時代前期にあたる1万6千年前の人の痕跡も発掘中だ。
12月1日(日)には同課主催の「発掘調査現場説明会」が現地で開催され、善行遺跡の全容が解説される。午前10時半から正午と午後1時から3時。参加無料で予約不要。
宇都さんは「縄文遺跡の見学会は市内初。多くの人に見に来ていただければ」としている。
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