辻堂神台の藤澤浮世絵館で12月24日(火)から企画展「藤沢と江戸の出版事情 蔦屋重三郎と絵師たち」が開催される。
18世紀後半に江戸の版元として活躍し、来年の大河ドラマの主人公として知られる蔦屋重三郎が刊行した浮世絵や、蔦屋と関わりのある人びとの作品、版本を紹介する。
今回は初の展示となる作品が多く、企画展コーナーでは、山谷不可測が著し、喜多川歌麿が挿絵を担当した『古湊道中記』(蔦屋版)が展示される。担当した同館の益田亮助さんは「近年の展示記録が見られず、珍しい作品」と紹介する。また、蔦屋が流行を担った狂歌の版本の挿絵として葛飾北斎『江島春望』などを展示している。
東海道コーナーでは同館初展示となる『東都名所図会(江戸名所図会)』全20巻を展示。同作品は江戸後期のベストセラーとして知られ、当時の出版文化を知ることができる。藤澤宿コーナーでは、用田に住んだという伝説が残り、江戸で人気だった「中将姫」を描いた作品などが並ぶ。江の島コーナーでは今年も七福神が特集されている。
来年2月24日(月)までの開催。開館は午前10時から午後7時。学芸員による解説は1月5日(日)と2月1日(土)に両日午前11時からと午後3時からの30分。各回30人(当日先着順)。参加無料。(問)同館【電話】0466・33・0111
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