市立中学校の女子生徒がいじめに遭い、不登校となり、やむを得ず市外の学校へ転校した――。生徒の保護者から申し立てを受けた市教育委員会はいじめ防止対策推進法に基づく重大事態と判断し、昨年春から第三者委員会で調査しているが、被害生徒を含む学年は今月12日で卒業。事実関係など結論はまだ出ていない。この問題は2月市議会でも取り上げられた。
先月28日に大矢徹市議が代表質問した。1年半ほど前から、被害生徒の保護者からいじめの相談を受けたという。
大矢市議によると、生徒は2022年度に入学後、「学校にくんな」「キモいんだよ」「死ね」などと書かれたメモが下駄箱に入れられたり、トイレに閉じ込められたり、体操服を切られたりしたこともあった。不登校になってからも「生きてる?毎日休めて最高じゃん。みんな言ってるよ」といった手紙が自宅のポストに投函された。リストカットする日もあり、生徒は市外へ転校。そこでは休まず登校できた。いじめの状況や自身の気持ち、担任教諭らに相談しても寄り添ってくれなかったことを手紙にしたため、校長に送った。「そして、私の居場所はなくなった」。最後はこう締めくくったという。
岩本將宏教育長も生徒から手紙を受け取った一人。大矢市議は長期間、いじめがなくならかったことなどを岩本教育長に見解を問うと「現在調査を行っている事案に関しましては、お答えを差し控えさせていただきます」と回答。調査の進捗状況など具体的な話には至らなかった。
一方で原田建市議は今月7日、岩本教育長らに「いじめ事件に関する緊急申し入れ」と題した書面を提出。被害生徒に対する謝罪と再発防止に向けての中間報告、加害生徒を含む同校全生徒に対し卒業前までに校長の謝罪と処分方針について教育長の説明などを求めたが11日、大矢市議への対応と同様に要請に関する回答は得られなかった。
市内で現在調査中のいじめ重大事態件数は、同案件を含め6件という。
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