認定NPO法人「おもしろ科学たんけん工房」の副代表・藤沢地区代表を務める 柴田 憲男さん 湘南台在住 80歳
科学の面白さ、伝えたい
○…16年前の立ち上げ当初から携わってきた。「学問としてではなく、子どもたちに科学の面白さを直に体感してもらおう」。そんな志で集まった数人の集まりは今や200人を超す会員を擁し、年間のべ150講座を開く組織に成長した。会場確保や人集め。軌道に乗るまでは紆余曲折の道のりだったが「各メンバーの努力あってこそ。その積み重ねが今につながっている」と目を細める。
○…日本ビクターで勤め上げ、音響機器開発の第一線に立ち続けてきた。今もレコードの愛好家から親しまれる「シバタ針」は、現役当時に自らが開発を手掛けたものだ。体験塾への参加は、発起人の一人だった会社の先輩に誘われて。定年退職後、技術畑で培った経験を生かし、地域向けに講座を開こうとしていた矢先だったこともあり、二つ返事で快諾した。
○…レモンで電池を作ったり、ソーラーカーや万華鏡を作ったり。講座のほとんどはメンバーが独自に考えたもので、本番に向けては入念なリハーサルを重ねる。原理を教えるお話はほどほどに、工作の時間をたくさんとって。会場に集まった子どもたちが物理や化学の仕組みを理解し、実験に成功すると一様に目を輝かせる。そんな瞬間が何よりのやりがいだ。「教えること自体が目的じゃなく、科学への興味を持ってもらいたい。そう考えてずっとやってきた」と感慨深げに語る。
○…「子どもたちを楽しませるにはまず自分が楽しむ」がモットー。傘寿を迎え、地区代表になった今でも講師として教壇に立つ。自らが考案し、電磁石をテーマにした「紙コップヘッドホン」は定番の人気講座のひとつだ。教える先の子どもたちに思いを馳せ、何より自分自身が工作を楽しんで。活動の原点は今も昔も変わらない。
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