江戸時代の鍼医師で、近代鍼灸「中興の祖」とされる杉山和一をしのぶ「杉山祭」が12日、江の島にある墓所前で開かれた。徳川綱吉を治療したことで目の見えない人の役職の最高位「検校」を授かり、管を使ったはりの施術を生み出すなど現代に通じる功績を残した和一に思いを馳せた。
業界関係者ら62人が参加。祝詞奏上後、玉串を捧げ、功績を称えるとともに鍼灸・マッサージの振興を改めて誓った。主催は(一社)神奈川県鍼灸マッサージ師会。
杉山和一は1610年生まれ。10歳で失明し鍼灸を学ぶ中、現代に通じる管を使った管鍼(かんしん)法を生み出した。また、世界で初めてといわれる視覚障害者を対象とした教育機関を設立し、はりやあん摩の技術を指導。これは現在、盲学校の職業教育にはりやあん摩が取り入れられるきっかけの一つとなったという。江の島は墓所があるほか、杉山が管鍼術のヒントを得た場所として知られる。
藤沢市鍼灸・マッサージ師会会長の倉塚充夫さんは業界の発展に加え、「世界的にも注目されているはり治療。この普及、発展に大きく貢献した杉山検校ゆかりの地としての藤沢も地域の魅力として発信していきたい」などと話した。
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