プラスチックごみによる海洋汚染の改善に向け、県は先月30日、ごみ回収装置「Seabin(シービン)」=写真=2基を湘南港に設置した。県によると同装置の導入は国内初。湘南港では来夏、東京五輪セーリング競技開催が予定されており、会場整備にも生かす考え。
大きさ5ミリ以下の「マイクロプラスチック」による海洋汚染は国際的に問題視されており、特に生態系に与える影響が懸念される。今月開催の主要20カ国・地域(G20)首脳会議では主要テーマに位置付けられている。
シービンはオーストラリアのメーカーが開発。海に浮かべた直径約50cmの装置でポンプを使って水流を作り出し、海面に浮かぶごみを装置内のネットに回収する仕組み。現在ヨーロッパを中心に約700台導入されているという。
県によると、本格導入を前に先月15日から10日間、1基が試験運用され、12kgのごみを回収。うち400gがプラスチックごみだった。
県はこうした実績を踏まえ、導入を決定。1台は企業からの寄贈を受け、もう1台は県が購入した。
県は「回収装置は五輪後も継続的に設置をしていく予定。結果によっては、県内の他の地域でも設置し、ごみを減らしていければ」と話した。
県は昨夏、鎌倉市に漂着した生後間もないシロナガスクジラの胃からプラスチックゴミが見つかったことを受け、「プラごみゼロ」を宣言。その取り組みの一環となった。
|
|
<PR>
藤沢版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>