高校野球の発展に尽くした指導者に、日本高校野球連盟が贈る「育成功労賞」に県内では弥勒寺在住で元慶應高校監督の上田誠さん(61)が選ばれた。
上田さんは、桐蔭学園副部長、厚木東監督を経て、1991年に慶應の監督に就任。「エンジョイ・ベースボール」という方針を掲げ、2005年春には45年ぶりに選抜甲子園出場を果たし、春夏合わせ4回の甲子園出場に導いた。「賞を受け取り振り返れば僕の方が、先輩や神奈川県の野球熱に育ててもらったと感じる」と感謝の気持ちを表す。
野球好き育てたい
上田さんは慶應野球部に就任すると、いわゆる高校野球のイメージとは対極のチーム作りを始めた。それまでの上下関係を排除し、練習は生徒の自主性を尊重するメニューを加えるなど工夫を凝らした。「僕自身高校、大学時代に軍隊式の野球部を経験し、とても嫌いだった」と、選手に監督ではなく「上田さん」と呼ばせたことも。「野球は本来、明るく楽しいもの。野球好きな生徒を育てたかった」
3年前に監督を勇退し、現在は「神奈川学童野球指導者セミナー」を立ち上げ、野球人口減少を食い止めようと活動している。「スポーツの選択肢が増え野球人口は減少している。神奈川から環境整備の大切さや魅力を発信したい」と意気込んでいる。
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